アポロ病は俗称である。「アポロ日号が月から持ち帰った」こういう噂が流れたことからアポロ病と言われるようになった。正式には「急性出血性結膜炎」のことである。世界各国に広がった伝染病だ。辞典などによれば次のような症状だ。〈初めごみでも入ったように目がごろごろして激しく痛み、涙が盛んに出て険がはれ、結膜下出血のため白目が真っ赤になるのが特徴である〉このアポロ病が宮崎県で発生するのは一九八一(昭和五十六)年の夏休み明けからだ。猛威を振るうアポロ病について、当時の新聞はこのように伝えている。〈九月下旬から県北を中心に発生しているアポロ病(急性出血性結膜炎)は県内全域に広がっている。アポロ病アポロ日号が月面に着陸した頃、西アフリカのガ1ナで流行し始めた伝染病まよた第五章学術編7ご135
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